Max Huber 展
[design] Max Huber 展
「ggg」のDM(表)
「ggg」のDM(裏)
Max Huberがどのようなデザイナーであるかは、「ggg」のホームページに詳しく掲載されている⇒http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/schedule/g276.html。彼はスイス人でデザイナーとしては、主にイタリアに活動拠点を置いたようだ。単にグラフィックデザイナーと言うことよりも、「前衛的な美的感覚を巧みに商業デザインに持ち込んだ一人のgraphic designer=商業デザイナー」と言うことのようだ。
もっとも「商業デザイン」とは一体何か、と言う問題は残る。昔のムサビ(武蔵野美術大学)では、「商業デザイン」・「工業デザイン」・「芸能デザイン」と言った学科で構成されていたが、現在はそういう名称は使っていない。
「商業デザイン」はおそらくグラフィックデザインを中心にして、パッケージデザインなどを言うのだろうが、そのあたりの「くくり」は結構難しそうだ。出版物の紹介としてちょっと面白いので⇒http://www.amazon.co.jp/gp/reader/0714845477/ref=sib_rdr_zmin?p=S001&j=1#reader-page
■会場:ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)br>■会期:2009年6月5日(金)− 2009年6月 29日(月)
■時間:11:00a.m.−7:00p.m.(土曜日は6:00p.m.まで)
■休館:日曜・祝祭日
■入場無料
[建築] 三菱一号館
「三菱一号館」パンフレット表紙(今回の見学会で撮影した内部の写真は公開できないので、パンフレットと外部写真のみ掲載する)
明治38年改修時平面図(パンフレットより)
左側が「馬場先通り」側で三菱本社が入っていた部分。右側が「棟割長屋」の貸事務所部分で、間仕切りはかなり正確に復元してあり、美術館展示室として使うようだ。
昭和40年ごろの「旧三菱一号館」馬場先門通り側(空が見えていることに注意)
「馬場先門通り」と「大名小路」の交差点から、復元された「三菱一号館」と高層棟「丸の内パークビルディング」。パンフレットより
「旧三菱一号館」と何が違うかと言うと「空」が見えているのかいないのか、スカイラインが有るのか無いのか?
先日の「世田谷区民会館・区役所」保存再生のシンポジュウムで篠田監督が言っていた「空が重要で、空だけはCGは使わない。スカイラインが壊されたら記憶も壊される(といったような主旨のことを話されていた:映画「ゾルゲ」に関連して)」言葉が思い出される。要するに「丸の内」のスカイラインはそれ自体が重要な原風景なのだと思う。その意味でも、東京中央郵便局は、高層ビルの単なる「基壇」にしてはならないはずなのだが・・・。
公開されている中庭からの眺め。
屋根の飾り金物や避雷針は復元されたものも数多いようだ(とてもに綺麗だ)
先日、東京建築士会主催の「三菱一号館」見学会があり参加した。昔し「一丁倫敦」と言われた、三菱のオフィス街の中核的な存在だった、ジョサイア・コンドル設計の「三菱一号館」を復元して美術館とするプロジェクト。
一度解体して、数多く残されていたと言われている当時の煉瓦も廃棄してしまった三菱地所が、何故今、大変な費用と労力を費やして復元するのか、不思議ではあるが、「丸の内」を再開発する上で「目玉商品」にしたいという思惑が見え隠れしていて、何となく釈然としないものもあるが、それでもかなり忠実に復元はされているようだ。
斜向かいの「東京中央郵便局」が、無様な解体の姿を晒しているのを見ると、なんとも複雑な気もする。日本郵政会社の西川社長は、「文化財として登録できるような形で保存する」と言うことだったが、1スパン残しただけで(それも一部が欠けている)文化財登録が出来るとは到底思えない。
勿論、この「三菱一号館」も「築50年」経っていないので登録文化財にはなれないhttp://www7.ocn.ne.jp/~kita3079/tourokubunkazaiseido.htm。東京駅を除いた「三菱村」には「日本工業倶楽部http://www.kogyoclub.or.jp/building.html」の他に登録文化財はあるのだろうか?
本題の「三菱一号館」の復元だが、プランは、「馬場先通り」と「大名小路(と言う名称らしい)」に面した、「L字型」をしている。竣工当時「馬場先通り」側は三菱本社が使用し、「大名小路」に面する側は、棟割長屋式の貸事務所だった。今回の復元では、当時の間仕切り位置をかなり忠実に再現しているとのこと。美術館として使用するためにはかえってそのほうが良い面もあるのかもしれない。
構造は免震構造を併用した煉瓦組積造。レンガは信じられないことに「1個」しか残っていなかったとのことだが、当時の製法を出来るだけ忠実に再現するため、中国の長興のレンガ工場で製造、窓枠などの石は日本の「江持石http://www.seiryojoho-h.ed.jp/sukagawa-akindo/aruki/page1.htm」を使用し、加工は中国で行なっている。銀行窓口の化粧柱などの木彫は日本の彫刻家3名が製作している。屋根は木造の「クイーンポストトラスhttp://blog.goo.ne.jp/gooogami/e/16c9b15026d4e8bb0fe224f2acf8ffab」で、奈良の宮大工の手になる。
いずれにしろ、このような形で一度解体された建物が復元されるというのは、おかしなことであるように思える。
ご多聞にもれず、この再開発には「丸の内パークビルディング」と言う高層オフィスが併設されているが、六本木ヒルズの森タワーのように、レンタブル比を上げるために、非常に奥行きのある事務所ビルになっている。デザインは論評するに当たらない・・・。日本の表玄関とも言うべき「丸の内」にかくも虚しい建築が建ち並んでよいのだろうか???(三菱地所設計の皆さんスミマセン:個人的にお付き合いした方々はとてもよい方々ですが、個人と組織は別物なのでしょう。それはまあ、良く分かると言うもの・・・。)
[days] 江戸からかみ
東京松屋 案内カード(表+裏)
「からかみ」の版木、昔は紙がこの大きさだったので、1枚の襖に何枚も並べて貼っていた。残念ながら現在はそんな貼り方が出来る職人さんは数少ないとのこと。
火事の多い江戸では火事の時に持って逃げやすいように「型紙」が多く利用された(と、NHKの「美の壷」でも説明していた)。
「からかみ」用の和紙を漉く専用の道具、「すだれ」の繊細さにビックリ!
4階の和室に使われている「キラ刷」の「からかみ」
■先日、知人と稲荷町にある「東京松屋http://www.tokyomatsuya.co.jp/」に「からかみ」を見に行った。特に使用する予定はないが、出来るだけ建築に関する知識は最新にしておきたい、と言うこともありよい機会なので、知人の取材に同行させてもらった。「東京松屋」には【momo-house】に使用する「からかみ」を見に新築前の仮店舗に行ったことがあるhttp://udf.blog2.fc2.com/blog-entry-367.html。新築された「東京松屋」のショールームは版木などの展示もあり、まるで「からかみ」の美術館のようになっている。1階はさしずめ「ミュージアムショップ」といった趣で、上野方面に出かけた時には是非寄ってみたいショールームだ。
知人のインテリアコーディネーターが書いているコラム「ouchi*club」⇒ http://www.ouchiclub.com/interior/interior40.htmいろいろ勉強になる!
5月23日の「東京新聞」の記事。「指名委員会」の考え(西川社長続投)が、国民の民意を代表しているとはとても思えない。郵政は単なる「民間会社」ではなく、元々は国民の財産で成立しているもの。何故、アメリカでも公社の郵政が、日本は「民営」化なのか?それで利益を得るのは誰か?
そそくさと解体を進める郵政会社:東京中央郵便局。これで「登録文化財」は無いだろう、と思うが西川社長は確か「登録文化財になるようにする」と言っていたような・・・?
「蠢く、(可愛らしい)重機」なんでこんなに急ぐのか?
屋上の緑化がやけにシュールだ!ジャイアントニッパーが迫る、数十分後にはきっと無くなっているだろう!
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- Published:
- 5.23.09 / 8pm
- Category:
- design
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