新国立競技場はアメリカが造るのか?

新国立競技場は、迷走に迷走をしているが、ここに来て大きな動きがある。

5月15日に読売新聞傘下の「スポーツ報知」が「950億円で造れる」という記事をすっぱ抜いた。その時点では、950億円で出来ると誰が言っているのかはまったく不明。まして、巨大アーチや可動屋根、移動座席を維持したままで950億円で出来るはずないし、工期だって間に合わないから、ガセネタではないかと思われていた。しかし、18日には下村文科相が屋根は五輪後、移動座席はやめて仮設座席にするなど大幅な、一時的修正案を発表し、舛添都知事に500億円以上の都税の出費を求めた。結局、予算も工期も間に合わないということだが、現に有った国立競技場をほぼ解体し終わったタイミングを計っての発表だった。どこまでやることが汚いのだろう。

そして昨日、当初から新国立競技場のコンペ結果について、神宮に建てるべきものなのか、工期は間に合うのか、工事費はまったく納まらないのでは等等、疑問を呈していた建築家槇文彦氏のグループが、アーチをやめ、屋根も客席だけとし、座席も2万座席を仮設にする案を発表した。

しかし、この間一貫して批判的立場で発言を続けている森山氏によると、「先日の報知新聞で報道された950億円の提案をしている民間業者がどこか分かった」ということで、それはアメリカのユニフォームメーカーのアンダーアーマーという会社だという。

アンダーアーマー!!???
ユニフォームの?
と思われるでしょう。
彼らはユニフォームだけではないのです。
スポーツマネジメント事業にも大きく乗り出しています。
読売巨人軍ともコンサルタント契約をしているようなところです。
そこが一部の政治家と積極的にロビー活動に入っている。
やばい!

アンダーアーマーのホームページによると、ジャイアンツと深いつながりがありそうだ。 http://www.underarmour.co.jp/
だとすると「スポーツ報知」(読売新聞傘下)が950億円をすっぱ抜いたのも理解が出来る。あれだけ報道されているということは、森山氏の指摘のとおり、一部の政治家とすでにつるんでいる、ということだろう。建築家でもゼネコンでもなく、アメリカのスポーツ関連会社が東京オリンピックのメイン競技場を牛耳ろうとしている。
槇さんのグループが対抗できるか、国民的支持が無ければ、政治力に物を言わせて、アンダーアーマーが日本の施設をを牛耳ることになる。
建築に関わるものとして、日本人として(これはまあどうでもいいが)アンダーアーマーと利権の亡者たる議員や官僚に、神宮外苑を踏み荒らされることは何とか避けたいものだ。
950億円でアンダーアーマーがやると言っているとすれば、当然すでにアーチはもう吹っ飛んでいるということだろう。最後の最後で下村文科相は、アーチをやめて1000億円以下で実施、とぶち上げて、颯爽と星条旗を振ってアンダーアーマーが登場する!悪夢だ!安倍とお同じだ、米国の51番目の州はいよいよ「正式」にJAPANということになる・・・トホホ!

逃げまくっている安藤忠雄と、アメリカのスポーツ企業と、どちらが日本の聖地神宮外苑について理解が深いか?当然どっちも期待なんて出来ない。

■必読⇒森山氏blog国立競技場シリーズ 【真国立競技場へ9】http://ameblo.jp/mori-arch-econo/entry-12033248356.html

■必読⇒森山氏blog巨大アーチ関係 【新国立競技場の基本設計が終わらない理由3】http://ameblo.jp/mori-arch-econo/entry-11827236840.html

スポーツ報知

アンダーアーマー

 

 


About this entry