5割予算でつくる新国立競技場の姿とは:ケンプラッツ

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スポーツ報知

先月の中旬、スポーツ報知が「新国立競技場、950億円で造れる 東京五輪へ“格安”案」というスクープ記事を載せたが(http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20150515-OHT1T50080.html)、民間からの提案というだけで正体が分からなかった。その後、森山高至氏のツイッターで(https://twitter.com/mori_arch_econo)その民間企業が、アメリカに親会社がある「アンダーアーマー」という、読売巨人軍とも関係の深いスポーツ用品関連の企業ということが明らかになった(森山氏blog【真国立競技場へ9】http://ameblo.jp/mori-arch-econo/entry-12033248356.html)。
そして今日、日経のケンプラッツから具体的な姿が出てきた。http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/news/20150530/701749/?P=1

情報の出方が、報知新聞+日経新聞というあたりがいかにも「政治」や「業界」とはもうネゴ済みです、という印象で不愉快な感じがする。このとおりになるとはとても思えないが、かなり根回しは進んでいそうな感じのところがすごく不愉快だ。

最終形は陸上競技場も、槇さんのTEPIAも秩父宮ラグビー場も無い。陸上競技場は野球場になっているように見える。これなら解体された元の競技場を改修した方が絶対良かった。アマチュアの姿はどこにも無い?全てお金儲けのプロスポーツ用?何で在勤使うのかまったく意味不明。
いくらで出来るか、ではなくて、誰のために何を造るかではないか。
最終案は秩父宮ラグビー場が公園になっているが、果たして公園となるのだろうか?東京都が都市計画を変えてまで高層ビルが建つようにしたのは、単に国立競技場建替えのためだけではないだろう、公園ではなく、高層ビルが立ち並ぶ可能性も排除できない。日本のディベロッパーの習性を観察すれば容易に想像できる。

仮にこの案だとすると、霞ヶ丘住宅は立ち退かないで良いことになる。いかにコンペの時の条件が非現実的、兎に角大きくして建てようと言う無謀な考えが伺える。集会のメッカである明治公園をつぶしたいという潜在的な意図も見え隠れしていたような気もする。

ラグビー(サッカー)場のデザインは、相当急いで絵を作ったのか、ひどいデザインになっている。当然このまま造られることも想定していないのだろうが、それにしてもひどい。

周辺についても計画が分かっているのだから、書き込んで欲しい。特に、日本青年館と最低なJSCの入る予定のビルは書き込むべきだろう。ちょうど国学院高校の隣だと思うが、JSCは解散させる方がよい。国民のためにも、日本のスポーツ界のためにも、新しい組織を考えるべきではないだろうか。スポーツ利権と官僚の天下りのための組織は不要だなのでは。

それにしてもこのままでは肝心の陸上競技場がなくなってしまう。日本の陸連はどう考えているのだろう。またまた邪推だが、湾岸あたりに派手な陸上競技場を造るから、とか言われて丸め込まれている可能性も無いわけではないだろう。新たな利権が生じて、官僚も議員も業界も、WIN!WIN!WIN!馬鹿を見るのは、税金を大量に使われて、何がなんだかわからない国民だけ、といういつもながらのパターンということだろうか?

■参照 udfblog 2015.05.31⇒新国立競技場はアメリカが造るのか?


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