村野藤吾模型展
正式な展覧会の名称は、「村野藤吾の建築」サブタイトルは「模型が語る豊饒な世界」。以前、京都工芸繊維大学で開催されたものがベースになっていると思うが、待ちかねていた展覧会。10日に雨の中出かけた、雨ではあったがそれなりに見に来ている人は多い。男女年齢あまり関係ないようだ。村野藤吾の建築の魅力は衰えていない。現代建築も次々に解体されてしまっているが、村野藤吾の作品もかなりの数が解体されている。特に住宅はほとんど残っていない。
以前、長谷川尭氏のセミナーで、「大阪パンション」と言う集合住宅の話しがあった。バウハウスを訪問した村野藤吾が、バウハウスの校舎には興味を示さず、2代目の校長ハンネスマイヤーの設計した「ベルナウ・ドイツ労働組合総連合連合学校」を見に行き、大変興味を持ち、帰国後「大阪パンション」の設計に当たり、マイヤーの連合学校を参考にしたという。「大阪パンション」どんなものか、今回の模型展でプランを含めて見ることが出来た。
日本の建築家ではやはり、個人的には、総合的にみて随一の建築家だと思う。とりわけ材料の使い方やDETAILは一番いいかなと。空間では丹下健三、思想では前川國男、素材やDETAILでは白井晟一など色々上げられると思うが、和風建築も含めた総合力は村野藤吾の右に出るものはいないように思うのだが。
展覧会は明日まで!
- 会場:目黒区立美術館 http://mmat.jp/
- 会期:2015年7月11日(日)〜9月13日(日)
- 開館時間:午前10時〜午後6時(最終入館5時30分) 休館:月曜
- 入場料:一般800円、他
■写真説明
上3枚:美術館1階の模型は撮影可能だったのだが、カメラの電池が切れていて、iPad mainで撮影。慣れていないので上手く取れなかったが、目黒津役所(旧千代田生命)の写真を掲載した。途中休憩のためcafeでクッキーセット。
中3枚:目黒通りには家具ショップが多く立ち並ぶが、古い木造建築を改修したものも多い、他に「有名」なものもあるが、ちょっと面白い建物があったので2枚。右は斜線規制のなせる業だが、本当に妥当な規制なのか?
下3枚:目黒通り元競馬場近くの「はらドーナツ」、美術館から歩いてここまできて、ドーナツ買ってバスで帰宅と言うのが定番。川の写真は田園都市線二子玉川駅のプラットホームから、中は川上側兵庫島、水没はしていなかった、右は川下側。
■大阪パンションと「ベルナウ・ドイツ労働組合総連合連合学校」
上3枚:大阪パンション・写真はINAXセミナーから(長谷川尭氏)、2階平面図は京都工芸繊維大学のライブラリーから、右は目黒美術館のセミナー「大阪パンション」アイソメ(「ShopMasterのひとりごと」より)
残り5枚:「ベルナウ・ドイツ労働組合総連合連合学校」⇒「Hannes Meyer Buildings,projects and writings」より
下右:バウハウス校舎アトリエ、バルコニーの雰囲気が何となく大阪パンションに似ている、やはりバウハウスの校舎にも興味があったのでは?(美術選書「バウハウス」利光功著)
※「ベルナウ・ドイツ労働組合総連合連合学校」については、ヒルベルザイマーとマイヤーの雁行型集合住宅の例として、郵政に入ってまもなく雁行型のテラスハウスを設計した時に参考にしたので、機会があれば書いてみたい。
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- Published:
- 9.12.15 / 2pm
- Category:
- 建築
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