椀一式
[design]椀一式 使う漆器へ
展覧会 DM
展覧会 DM
欧米では「japan」と言えば「漆器」を、「china」と言えば「磁器」と言う時代が有ったように(現在では通じないらしいが)、日本を代表する工芸品が「漆器」と言うことになる。しかし現代では、値段が高いとか、日常使いには手入れが大変と言うことで、「晴れの日」に使う程度になってきているようだが、一昔前にはどの家にも(?)春慶塗等のお盆やお重箱などは普通にあった。(春慶塗http://www.nande.com/shunkei/nurisetumei.htm)
今回の展覧会は今をときめくデザイナー8人が、日常使いのためにデザインした、汁椀、箸、盆の3アイテムが展示される(写真を見ると「茶碗」もデザインされているようだが:「東雲堂日乗」http://shinonome-do.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/post-4e8f.html)。このうち汁椀は単品で販売されるようだ。
地場産業とデザイナーや建築家が「器」をデザインすると言う試みは以前にもいろいろあるようで、「udf blog」でも建築家の試みを紹介したことがある。
贈る器展 http://udf.blog2.fc2.com/blog-entry-466.html
12人の建築家がデザインした12のカップ&ソーサー展 http://udf.blog2.fc2.com/blog-entry-391.html
DMにある原研哉氏の紹介文を引用しておく。
日常使いの「汁椀」と「飯椀」ならば、少々値が張っても買い求め、日々の食卓に供するゆとりは持ちたい。日本人なら皆、潜在的にそう思っているはずだ。これを「椀一式」のしつらいと称して、余裕のある大人の一つのたしなみとして提案する。
と言うことだが、「余裕」のない大人が多数を占めるような時代なので、まずはそんな「時代」から何とかしないと・・・。
参加デザイナーは以下の8人。深澤直人、原研哉、岩崎俊治、川上元美、小泉誠、黒川雅之、松永真、佐藤卓の各氏(飯茶碗は岐阜県内の窯から選んだ陶器を組み合わせている、そうだ)。
■会場:松屋銀座
■会期: 2009年12月27日(日)− 2010年1月25日(月)
■時間:10:30〜20:00
■休館日:年末年始・松屋の休業と同じ
■入場無料※年末年始等の休館などはサイトなどで確認のこと
[days] cafe MUJI
二子玉川SC・マロニエゲートの一部に無印良品が入っており、最上階の3階がcafe MUJI
SUSのネットを使って全体を覆うように緑化がされている
3階には比較的ゆったりした屋上があり、小さな子供を連れたお母さんたちが結構たくさん来ていた、店内の席にもベビーカーでの子供連れが多かった(屋上の写真は無人になったところを写したもの)、土地柄そのようなことになるのだろう。
雑穀米のカレーもおいしい!
■三軒茶屋のMUJIのcaféが無くなってから久しいが、先日、二子玉川の高島屋SCのMUJIにcafé(http://www.muji.net/shop/cafemeal_backnumber18.html)が出来た、と言うか、隈研吾氏のリニューアルでオープン(http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20091105/193431/)。こんなに隈研吾氏ばかり仕事をしていて良いのかなあと思うが、設計がうまいのか口が立つのか、まあ、両方なのだろうが、そのうち根津美術館も見に行きたいのだが、なかなか足が向かない。
内井昭蔵氏の建築は自然との調和が素晴らしい。世田谷美術館も周辺の緑と建築が一体化しているのが良い。
素材やDETAILも「有機的」で、柔らかく包み込まれるような雰囲気がなかなか良い。
こう見ると屋根の「赤茶」がやけに気になる。内井氏の建築にはこのような色の屋根も多数存在するが、世田谷美術館は「絶対的」に完成当時の「緑青」の色でなければおかしい。美術館の説明では、銅板の発色が今のところうまくいっていないので赤茶だが、うまく緑青がになる可能性もあるとか、どこのメーカー製かは調べていないが、メーカーとして対応を考えるべきではないかと思うが、なにしろ規模が大きいのできちっと予算を付けてメンテすべきだろう。
レストラン側からアプローチの廊下を見ると、外部との視覚的一体化が心地よい。
■美術館と言えば、二子玉川からそれほど遠くない、ファミリーパーク内の世田谷美術館で内井昭蔵展(http://udf.blog2.fc2.com/blog-entry-678.html)が開催されているので、二子玉川のMUJIと合わせて見に行った。世田谷美術館には随分久しぶりに行った、以前訪れたのは「石山修武展」(http://udf.blog2.fc2.com/blog-entry-574.html、http://udf.blog2.fc2.com/blog-entry-576.html)だから、1年5カ月ぶりと言うことになるか。1年5カ月と言うといろいろなことがあるわけだが、世田谷美術館の屋根の赤茶色はその時すでにそうなっていたのだろうか。とにかくあの屋根の色は何とかしないと、建物の雰囲気がずいぶんと変わってしまう。それに北側の世田谷市場の建物の高さは一体何なのだろうか?用途地域がどうなっているのかは調べていないが、美術館の景観を考えると市場の建物の存在は余りに残念である。一体誰が計画し誰が設計したのだろう、その見識を疑わざるを得ない。
■今日は大晦日、この一年が今日で閉じるわけだが、相変わらず時代の「哀しさ」が印象に残る。今年最後のblogにも建築に関する「嘆き」を書かざるを得なかったことは、大変残念!来年も同じような状況が続くことは予想されるが、少しでも状況を好転させるために、何か出来ることがあれば、どんなに小さなことでも(まあ、出来ることは小さなことだろうが)試みてみたいものだと思う。
来る年が良き年であることを願いつつ!
[画像連載] 和蘭近代住宅–最終回
46頁 設計ハアス氏(スラウェンハーニ)
47-48頁 設計アウト氏(ロッテルダム)
49-50頁 設計アウト氏(ロッテルダム)
このところいろいろバタバタと忙しくしており、余りblogを書いている時間がなかったので、「和蘭近代住宅」の紹介も思うに任せなかった。年を越すのも何なので今日は残り一挙公開、解説はなし!
おまけ
建築写真類聚既刊書目(昭和5年)
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- Published:
- 12.31.09 / 8pm
- Category:
- design
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