メタボリズムの未来都市展

*[建築]メタボリズムの未来都市展

 

 

なぜ今メタボリズムなのかよくわからないが、もし、東日本の復興計画に絡むものだとしたら、かなり的外れというか、本気で「その発想の壮大さ」に驚き、そこからヒントを得て復興計画の参考にしようと考えているのなら、大きな過ちを犯すことになるようにも思える。やはり1960年代だったか壮大な「鳥瞰図的発想」に対して、生活者のレベルからモノを見る「虫瞰図的発想」を対置した思想家がいたが(良くまとまっているblogが→http://yuki-wan.at.webry.info/200706/article_26.html)、東日本の復興計画に忘れてならないのは「生活者」としての発想だろうと思う。もちろんこの展覧会がどのようなものか、見てきたわけではないので、あまり断定的なことは言えないが、メタボリズム自体が「鳥瞰図的発想」としか思えないところがある。もちろん、森美術館のメタボリズムの捉え方が「壮大」な、「鳥瞰図的」面をことさら取り上げているという見方も成り立つのかもしれない。

メタボリズムの本来の考え方は、都市や建築の「新陳代謝」と言うことだと思うし、そのシステムを提案したという意味では、評価できる面もあるのかもしれない。しかし、それにしても、魅力的な都市が持つであろう時間の蓄積、新陳代謝などしない地層のような積層はそこにはない。あるのはディベロッパーに都合の良い「スクラップアンドビルド」という見方もできる。ましてや、あの「森ビル」の「森美術館」のやることだから・・・。まあ、偏見に満ちた見方と言えばそのとおり、もっと公平な目で見ないといけないかもしれない。と言うことで、近々六本木界隈の散策に行こうと思う。

コースは、森美術館http://www.mori.art.museum/jp/index.htmlle bainhttp://www.le-bain.com/gallery/lebain/)→AXIShttp://www.axisinc.co.jp/)→DESIGN HUBhttp://www.designhub.jp/)→国立新美術館 http://www.nact.jp/museumshop/index.html→ギャラ間http://www.toto.co.jp/gallerma/といったところかな、最近体力が無くなってきているので、いくつかはカット、途中「ベーグル・ベーグル」で一休み。

■会場:森美術館

■会期: 2011 年9月17 日(土)-2012年1月15 日(日)

■時間:月・水~日曜日10:00~22:00  火曜日 10:00~17:00

■入場料:一般1500円、学生(大学・高校)1000円

 

 

[脱原発+再生可能エネルギー]「X年度」+Unter Kontrolle

  

 

(画像説明:上段左と中央は「アンダーコントロール」のチラシ、上段右は東京新聞「レベル7」の「X年」の記事、下段2枚は明日11日の経産省を囲むアクションのビラ・明日は用事があって参加できないが、天気も良くないようなので参加者は無理をしないで欲しい・・・)

原子力発電所が完成した技術でないことは、この間様々な研究者が指摘している。人の造るものには、まあ、自然が創るものでもそうかもしれないが、いつかは終が来るということ。当然原子力発電所にも終が来るわけだが、残念ながら真っ当に終わらせることができないのが、現在の原発ということになる。終わらせることができないどころか、稼働途中で出される汚染物質の処理さえできないのが現状だ。今回の福島原発の事故についても、政府は廃炉の時期を30年としたいようだが、そう簡単に廃炉ができないことも多く報じられている。

今東京新聞で連載されている「レベル7」の第四部『「X年」の廃炉』第3回で、『「X年度」。東京都市大学(旧武蔵工大)原子力研究所が文部科学省に提出した研究用原子炉「武蔵工大炉」(熱出力百キロワット)の廃炉計画書には、原子炉の解体時期がこう書かれている。』国に出す書類に「X年」、つまり「いつだかわかりません」という記述があること自体、一般的にはありえない話だ。役人を29年間やっていたが、期日がわからない「計画書」や「企画書」というものを見たことがない。

東京新聞にはこう続いている、『行政文書としては、異例の表記。所長の丹沢富雄(65)は「解体しても、放射性廃棄物を持っていく場所がない。ほかに書きようがなかった」と釈明する。』この文書を文科省が認めたということは、文科省も所管する原子炉の「終わり」に責任を持たないということが明白に現れている。

既に、福島原発事故で汚染された土やガレキを持っていく場所がなく、各自治体がどうしようもなく、積んで置くだけで、そこからは放射線は出ているであろうし、管理が上手くいかなければ、風が吹くたびに放射能を帯びた塵が飛び交うことになる。こんな中途半端な「技術」、それも、人の健康や命に関わる「技術」を使って良い訳がないし、ましてやそのような「技術」を、多くの反対を押し切って、自らの利益のために使おうとする人々の神経がわからない。

Unter Kontrollehttp://www.imageforum.co.jp/control/は、2022年の原発撤退に向けて準備を進めるドイツの廃炉に関するドキュメンタリー、といった感じの映画ということになるのだろうと思う。曰く、「しかし、莫大な費用と危険な作業を伴い大量の放射性廃棄物を出す「廃炉」は、言うほど簡単ではない。本作はそんな状況の中、中立かつ冷静な目で、ドイツの原発の今を見つめたドキュメンタリー。・・・」

■上映場所:渋谷[シアター]イメージフォーラムhttp://www.imageforum.co.jp/theatre/

■上映日:2011年11月12日~

■入場料:一般1800円、学生1500円、特別前売鑑賞券1500円

 

 

*[days]  また壊された!

  

 

(画像説明:上段左と中央は展覧会のパンフレットから、右はINAXギャラリーホールで一休み、MUJIの魔法瓶(性能が良い)にパタゴニアのシールを貼ってスタバのカフェモカ、俗っぽいと言えば俗っぽいが・・・、中段はアトリエMUJIのチラシと会場風景、下段は京橋交差点の再開発現場・前川/村野の作品がまた消えた!)

■先日久し振りに京橋・銀座へ。とある名簿の印刷を頼みに京橋の裏通りに、京橋も「中央通り」などメイン通りから一歩裏通りに入ると、古いギャラリーがあったり結構面白い。京橋の交差点の開発は日建設計と日本設計のジョイントらしいが、前川國男の建築学会受賞作品「旧蛇の目ミシンビル」と村野藤吾の「京橋三丁目ビル」を解体して巨大な建物を建てている。「蛇の目ミシン」の建物は一時「東京大栄ビル」と名前が変わっているようだが、大栄不動産が所有していたのだろうか?だとすると、東京を破壊する、全く建築や都市の文化を理解しない不動産業者の一つということかもしれない。以前、日本橋にあった辰野金吾設計の建物(素晴らしい建築だった)が密かに解体されてしまったが、その建物も解体される前は「大栄不動産ビル」だったように思った→http://blogs.yahoo.co.jp/julywind727/29237302.html

■印刷屋さんの帰りに、スタバに寄ってその足でINAXギャラリーへ(愉快な家展http://udf-tokyo.com/weblog/?p=763)。その後、伊東屋→有楽町MUJI(ATERLIER MUJIhttp://www.mujiyurakucho.com/atelier/index.asp)行くのが遅かったのかパンフレットが品切れだった!残念!


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