暖炉
[建築]暖炉
今日は、先週に続いてGUILD・DESIGNの建築見学。先週はリフォームだったが、今回はかなり「ゴージャス」な住宅で、仕上げ・DETAIL共かなりなもの。庭には池があり吐水口から流れ出る心地良い水の音がしている。2階の居間には大谷石でデザインされた暖炉がある。都内で薪を使って炎を上げている暖炉は初めて見た(「お屋敷系」の使われていない暖炉は何箇所か見たが)。暖炉ではじける薪の音と、吐水口から落ちる水の音を聞くと言う、まるで夢のような住宅・・・。
暖炉集中的に見てみると、基本的に暖炉が付いている壁は木造。厚さ25mm程度の大谷石を張ってあるようだ、少し前に出ている部分は厚みのある大谷石。暖炉本体は煙突など暖炉やさんの設計施工のようだ。図面を見るとスチールの天蓋と煙道がある。
ちなみに、都内で直火の使える暖炉は区によって指導が異なるようだ。練馬区ではいくつかの条件をクリアーすれば問題ないようだ。薪の燃える臭いとかが近隣住民の苦情になるらしいが、何とも悲しい苦情だ。この住宅に来る道すがら、落ち葉を燃やしている懐かしい焚き火の臭いがしていたが、それすら苦情の対象になると言う。
40年ぐらい前、我が家は外釜の風呂で燃料は薪と石炭だったし。応接間には「だるまストーブ」を石炭でぼんぼん燃していた。世田谷のど真ん中だったがそれが普通だった。
http://7andy.yahoo.co.jp/books/detail?accd=18614487
暖炉といえば、奥村昭雄氏が頭に浮かぶが、よく燃える暖炉の設計は結構難しいらしい。「奥村昭雄のディテール」に葉山の加地邸の暖炉での燃焼実験の話が出ている。断面のスケッチがあるが、加地邸の居間の暖炉ではないかと思う。
加地邸には何と4箇所の暖炉があり、それぞれ個性的にデザインされていて、勿論、大谷石で作られている。火に強い大理石と言うのは合理的な感じがするが、たぶん好みの問題だと思う。今回見学させていただいた住宅も、駅に至る道の途中に「向山庭園」がありそのアプローチが大谷石で出来ている。案外そんなところが採用のきっかけかと思ったが、どうやらクライアントがライトに興味を持っているようで、Robie Houseのブラケットを買ってきたとか、いろいろあるようだ。
葉山・加地邸の暖炉▼
居間暖炉
玉突室暖炉
書斎暖炉
食堂暖炉
暖炉図面
加地邸写真図面:「住宅建築」1981年10月号より
[landscape]向山庭園
豊島園の近くに、「浜口内閣時代の江木鉄大臣邸であったといわれる」向山庭園がある。高低差のある地形で、小規模な「回遊式庭園」らしきものもある。紅葉も見事でしばし散策。池に面して豪快な石組みの上に立つ茶室もある。五島美術館や根津美術館ほどではないが、こじんまりして街に潤いを与える空間になっている。
[Days]見学
■午前中はmailなどで時間が過ぎ、午後から住宅の見学。夜はなんとなく時間が過ぎていく。
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