Erik Gunnar Asplund

森の火葬場
SD1982、10ヨリ
アスプルンド写真
1917年のアスプルンド
配置図
「森の火葬場」配置図
[建築]グンナール・アスプルンド展
松下電工 汐留ミュージアムhttp://www.mew.co.jp/corp/museum/での展覧会。アスプルンド展とはちょっと地味目の展覧会だが、このような展覧会を見ることが出来るのは、浮ついた時代の流れの中で、そろそろ足元を見直そうかと考える人が増えてきたせいかもしれない。
■会期:2006年2月11日〜4月16日
■開館時間:午前10時〜午後6時(ご入館は午後5時30分まで)
休館日:毎週月曜日(1月9日は開館)、12月27日〜1月4日
■入場料(税込):一般500円、大高生300円、
展覧会詳細⇒http://www.mew.co.jp/corp/museum/ann.html
Erik Gunnar Asplund(1885-1940)は、ストックホルム王立工科大学建築学科卒業の建築家だが、「森の火葬場」のランドスケープばかりがクローズアップされるので、ランドスケープアーキテクトのように思われている感がないでもない。エストベリ設計のストックホルム市庁舎では、家具のデザインを担当していたりもするようだ。
今回もサブタイトルが〜癒しのランドスケープ〜となっている。「森の火葬場」と言えばどうしても槇文彦氏の「風の丘葬斎場」が思い出される。このランドスケープは良く知られているように、三谷徹氏のデザインである。INAX REPORT 2005.12の三谷徹氏の特集(http://udf.blog2.fc2.com/blog-entry-120.html)でも、内藤廣氏との対談で、アスプルンドのことに触れている。

内藤 火葬場とランドスケープというと、当然(グンナー・)アスプルンドを思い浮かべる人が多いと思うんです。三谷さんはアスプルンドの「森の火葬場」のランドスケープをどう見ていますか。
三谷 素晴らしい傑作だと思います。アプローチの距離感が素晴らしい。やっぱりランドスケープアーキテクトとしてやってみたいのは“墓地”と“ゴルフコース”だと思っていたんです。墓地はまだやっていないですし、最近はゴルフコースも興味がなくなりましたが。
内藤 それは全然違いますね(笑)。
三谷 生と死の両極のものですね。両方とも大地を造形する仕事ですから。
内藤 アスプルンドの「森の火葬場」も「風の丘葬斎場」のランドスケープも、これまで建築には絶対にできなかったことをやっているような気がするんです。それまでは建築と言う大前提がまずあって、それがどのように外部空間を獲得できるか、という考え方しかなかった。ところが「風の丘」では、その外部空間が独自のメッセージ力を持っていて、それが全体としてうまく調和している気がしたんです。
三谷 アスプルンドの墓地が示すように、ランドスケープアーキテクトが造形するところは“大地”なのですが、「風の丘」で僕が意識したのは、それと同時に“空”なんです。田舎に住んでいてもあまり空とか雲を意識しなかったけれども、大地と天空が対峙していて、その中にちっぽけな人間がいる。火葬場に限らず、人間の小ささを感じさせる場所をランドスケープアーキテクトとしては作っていきたいと思っています。

というわけだが、今回のシンポジウムに三谷徹氏は参加していない。
アスプルンドの資料は結構出回っているのではないかと思うが、今手元にあるのは「SD」の1982年10月号でかなり詳しい記事が載っているので一部紹介しておく。建築デザインとしては「古典的」なものもあるし、「北欧近代建築」といったものもありなんとも掴み所がないところにそこはかとない魅力があるのかもしれない。実作では「森の礼拝堂」(http://www12.ocn.ne.jp/~urb/essay/037.html)がなかなか良いのではないか、1917年の作品(実現しているのかどうかは分からない)「国営穀物サイロ」も好きなデザインの一つ。
サイロ
「国営穀物サイロ」
SD
雑誌「SD」1982年10月号・表紙は「ストックホルム博覧会」のドローイング
風の丘
風の丘葬斎場・設計槇文彦氏、ランドスケープ三谷徹氏(INAX REPORTno165より)
[Days]プラン検討
momo-house】今日は一日プランの検討・・・。確かに難しい!要求されている家具がなかなか納まらない。納める場所を変えるか、プランそのものを別の考えでまとめる必要がある。ほぼ長方形で考えているがL型のプランも検討する必要ありそうだが、検討する前から「角」のプランが難しそうな気もする。とは言えまずやってみないと。明日はL型プランの検討を行う。
■今月の「HILLS LIFE」が表参道ヒルズの特集http://www.roppongihills.com/jp/feature/hillslife.html


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