ロトチェンコ

*[design] ロトチェンコ

 

銀座グラフィックギャラリー(ggg)での展覧会。ずっと「ロドチェンコ」かと思っていたが・・・。ロシア構成主義のグラフィックデザインとしては、個人的にはリシツキーが好きだが、ロトチェンコの作品の方が、目にする機会が多いように思える。ロシア構成主義は1918年のロシア革命の前後に、前衛的な芸術運動としてわずかな時間光り輝いた。もう少し広く考えてロシアアバンギャルドという範疇で考えれば、建築・絵画・デザイン・音楽・演劇・映像など実に興味深い存在だが、レーニンが病に倒れた後、トロツキー等との権力闘争に勝利したスターリンの台頭とともに、古典的な様相を帯びた社会主義リアリズムに取って代わられてしまった。

建築で言えば、レオーニードフ、ヴェスニン兄弟、タトリン。絵画・デザインと言えばマレーヴィッチ、リシツキー、ロトチェンコ。映画・音楽ではエイゼンシュテイン、ショスタコーヴィッチ、文学や演劇ではマヤコフスキー、メイエルホリドと今見ても驚くほど新鮮な表現を持ったムーブメントだったと言えるのではないだろうか。とりわけ建築について言えば、バウハウスとロシア構成主義は近代建築の両翼だったように思える。

個人的には、リシツキーの「赤い楔で白を撃て」やヴェスニン兄弟の「プラウダ社屋」が好きで、学生時代の年賀状に手書きで使ったことがある。

ロトチェンコの展覧会について言えば、以前、庭園美術館やワタリウムで開催されていて、日本でも結構人気があるようだ。gggでの展覧会は是非観てみたいと思っている。

udfでの関連ブログ

http://udf.blog2.fc2.com/blog-entry-573.html

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http://d.hatena.ne.jp/udf/20040920

■会場:ggg  http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/

■会期:2012 年3月2日(金)~3月27日(火)

■時間:11:00~19:00 (土曜日は18:00まで・休館:日曜・祝日)

■入無料

*[days] 木造制振(震)構造

  

■日本列島が地震の活動期に入っていると言うことで、昨年の東日本大震災以降一段と建築の耐震性能が問われているが、木造に関する建築基準法の構造規定はいささか心もとない。先日、東京建築士会のセミナーで「木造建築の制震」に関するセミナーがあったので聞きに行った。制振構造と言えば一般的に超高層ビルに関する技術の一つで、風と地震に対する備えとして考えられてきたと思うが、木造の場合、風で揺れることもあるが、どちらかと言うと地震対策という側面が大きいので、「制震」と言う呼び方もあるようだ。地震対策として「耐震」、「免震」、「制振」とあるが、木造の場合免震はコスト的にも技術的にもなかなか採用しにくいので、制振の有効なものが有ればよいのではないかと思う。今のところ、建築基準法上は必要壁量(耐震)を満足した上で、「余力」として制振を加えると言うことになっているようだ。先日東京建築士会で聞いたのは、ミサワホームのMGEO-N http://www.misawa.co.jp/kodate/tokutyou/pop-up/mgeo/フクビのREQダンパー http://www.fukuvi.co.jp/product/result.php?st=category&c1=1&c2=1、建材展で見たものは住友ゴムのMIRAIE http://miraie.srigroup.co.jp/ 。制振ダンパーには「水あめ」状のものや柔らかな金属を使ったもの、金属を折り曲げた簡易なものなどいろいろあるようだが、上記の三社の製品はいずれも「住友ゴム」の『高減衰ゴム』を使用している。

 

画像説明:上・MITATE  下・八雲茶寮(webより)

■昨日は久しぶりに麻布の「MITATE」に行った。林久美子氏の展覧会の最終日で、OZONEのスマートホームのセミナーの前に寄ったが、かなりタイトなスケジュールでもう少しゆっくり見ることができると良かったが、林さんと10年ぶりぐらいでお話しすることができて、いろいろ勉強になった。ますます作品の幅がいろいろな面で広がっていて、楽しい展覧会だった。帰りに「higashiyahttp://www.higashiya.com/top.htmlに寄って、林さんの話していた八雲のお店の情報を聞いたが、これは是非行かねば。


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