ロングライフデザインを買おう



[design] 60 VISION
「60VISION⇒http://www.60vision.com/」については以前少し書いたが、今日「60VISION LOFT JAPAN+D&DPARTMENT PROJECT」を見てきた。「渋谷LOFT」の1階の一部に60VISINOに参加するメーカーの製品が並べられているが、予想したよりは小規模だった。トップの写真は60VISIONの小さなチラシだがコンパクトで分かりやすいものになっている。サイトには「イトーキ」が無かったように思うが、このチラシには入っている。
チラシの左上から下に向かって以下のとおりのメーカーが参加している。



■60Noritake/株式会社ノリタケテーブルウェア:1904年愛知県創業 カトラリー・食器・テーブルウェアー 
■a60ADERIA/石塚硝子株式会社:1819年愛知県創業 ガラス食器・テーブルウェア⇒http://www.ishizuka.co.jp/houseware/aderiaf/aderia.htmlhttp://www.deco-boco.com/new/tableware/200311/005/
■ACE60/エース株式会社:1940年大阪府創業 アタッシュケース・スーツケース・バッグ http://www.acebag.co.jp/ace60/concept/index.html
■A60/株式会社イトーキ:1890年大阪府創業 スチールデスク・キャビネット・オフィスチェア http://www.itoki.jp/products/(A60の説明は無いようだが?)
■カリモク60/カリモク家具株式会社:1940年愛知県創業 ソファ・チェア・テーブル・サイドボードhttp://www.karimoku60.com/
■HouToKu60/株式会社ホウトク:1953年愛知県創業 ラウンジチェア・ラウンジテーブル http://www.houtoku.co.jp/products/houtoku60/
■60MARNA/株式会社マーナ:1872年新潟県創業 バスツール・生活雑貨 http://www.marna-inc.co.jp/
■y60/ヤマギワ株式会社:1923年東京都神田創業 ペンダント・スタンドライト http://webo-kobe.com/items/light/yamagiwa60/yamagiwa60.html
60VISIONに対する各メーカーの温度差が少し見えるが、今回のプロジェクトのプロデュースをしているD&Dのサイトを見るのが、このプロジェクトの内容が分かるようだ。
D&DPARTMENT PROJECT の「60年代製品の復刻」⇒http://www.d-department.jp/shopping/2thDire_b.php?dcode=201他にもいろいろなネットショップで60VISIONが取り扱われているようだが、一般的な店舗のリストはD&Dのサイトに一覧表がある。60VISION(60ビジョン)  50年〜70年代の椅子・家具・インテリア 広島のコレクトのサイト⇒
http://www.collect75.com/60vision/index.html
D&Dの60VISION⇒http://www.d-department.jp/project/0012_longlife/index.html

LOFTのカリモクの椅子とポスター


カリモク家具の「応接コーナー」


ADERIAのコップ

トップの写真のチラシにある60VISIONの説明を引用しておく。

日本を作った
スタンダードだけが
集まる仕組み。
それが60VISIONロクマルヴィジョン

1960年代、日本にマーケッティングという概念が今のように浸透する以前、
日本のメーカーは消費者のニーズを何よりも、自分たちが作り、
提案したい「世界に通用するスタンダード」を、情熱を込めて作っていました。
この頃に誕生した商品には、シンプルで品質が良く、普遍的なものが多くあります。

しかし、これらは時代の激流の中で、また、
消費の多様化により次々と生み出される「新商品」に埋もれ、
そのほとんどが廃番になっていきました。

「ロクマルヴジョンプロジェクト」は、そんなすばらしい商品たちを、
単に「ブームとしての復刻」ではなく、
その商品に込められた企業のものづくりへの思いとともに掘り起こす、
「ロングライフデザイン」のブランドです。
変わり続ける時代だからこそ、変わらない価値、
変わらないデザインと生活する。

日本のほんものを作った企業だけが集まれる仕組み。
それが、60VISIONです。

と言うことだが、まだ集まっているのは8社程度のようなので、たとえば、天童木工なども入ってこないとおかしいし、これからどれだけメーカーが参加してくるか、参加することで何らかのメリットがあるのか、このプロジェクトに集まる製品が本当に魅力のあるものとして市場が認識するか、これからが真価を問われるのだろうが、成功すれば良いと思っている。  
[Days]LOFT+60VISION
■午前中、コンペ敷地の関連で文書送付。午後からLOFTの60VISIONを見に渋谷に。繁華街に出かけるのは久しぶり。LOFTで販売している「Dr.Willard’s Water」http://www.willard.co.jp/what/what.asp?SID=399554375 のシャンプーを購入。地下から西武に抜ける時に「無印」をとおりついつい「ダストボックス・フタ付・小」を購入。
[Days]夏休み・記録
■夏休みの三日目(25日):いよいよ台風が近づき一日中雨。午前中はTVでメジャーリーグを見たり、チョッと読書、その合間に温泉。昼は伊豆高原の老舗「更科」で「テンコロウドン」、小さめの海老天が乗った冷やしうどんだが、いつ食べても美味しい。台風の中、夜義母が合流(城ヶ崎海岸駅に迎えに)。
TVで「ポアロ」を見る。「ポアロ」は大戦間のイギリスが舞台で、建築・家具・服飾・雑貨とアールデコのデザインがふんだんに出てくるので、ストーリーとは別に、見ていてとても楽しい。ポアロの服装がいつもビシッと決まっていて良い。気候風土もあるが、紳士たるものかくありたい。クールビズと称して、だらしない格好で国民の重要案件を適当に片付けてしまう、どこぞの国の内閣の面々とは違う。
写真は温泉。バスタブが既製品であるのがチョッと残念だが、腰壁と床は伊豆石、壁は白のリシン掻き落とし、天井はヒノキの縁甲版張り。地元の工務店の設計施工らしい。庭側の開口部が大きくゆっくり庭の木々を楽しむことは出来るが、チョッと工夫が足りなくて物足りないところがあるが、「温泉」と言うことだけでそれなりに満足。


伊豆石は現在は産出量が少なく非常に高価になっているようだが?以前、泉幸甫氏http://homepage2.nifty.com/k-izm/top.html 設計の「木月の家」を見学させてもらったことがあるが、浴室が十和田石だった。そのときの話で、伊豆石はなかなか手に入らないと言うことだった。伊豆石と十和田石はチョッと見たところでは区別がつかない。自然石なのでばらつきはあるだろうが、印象としては十和田石のほうが少し青みがかっているように見える。
一口に伊豆石といっても、広くは伊豆半島一体で産出される石の総称として「伊豆石」と言う名称が使われているようだ。たとえば、コンドルの設計した旧島津公爵邸(現清泉女子大)の外壁隅石が「伊豆石」と言う解説がついているが、これは安山岩で浴室に使っているものとは明らかに違っている。十和田石と比較されるものは明らかに凝灰岩系で、正確には「伊豆若草石」と言うもののようだ。
http://www.niwaishi.co.jp/nihonnoniwaisisekizai/tyubu/shizuoka/shizuoka.htm 
http://www.niwaishi.co.jp/nihonnoniwaisisekizai/tyubu/shizuoka/wakakusa.htm
十和田石は⇒ http://www.granitec.co.jp/data/sample/etc.html 
どちらの石も、適当に柔らかく、暖かで優しい感じがする。機会があれば一度使ってみたい素材。「木月の家」の浴室も「品」があり綺麗な浴室だった。
下田の伊豆石造りの倉庫(旧製氷所)の保存シンポジュウムなどがあったようだが、工藤省三氏のイラストもなかなか綺麗だ。まだアップされていないようだが⇒http://www12.ocn.ne.jp/~designdo/2minka.html


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