UNITED CUBES
[建築] UNITED CUBES
ほぼ新聞紙大の大きなチラシ、外壁はやはりディベロッパーの要請でこうなったのだろうか?1億円出してつるんとしたペンキでは怒るか?この建物を「妹島和世」氏の名前で買うのか、「成城学園」という名前で買うのか、それによって考え方は変わるだろうが、やや中途半端?
チラシの裏は「妹島和世」氏の世界、と言った感じのインテリア。配置やプランは下記のホームページで見るとよく分かる。
「こうでしかあり得なかった必然の建築、UNITED CUBES。」と言うコピーだが、ちょっと言い訳がましいような気もする、建築は上手い(?)が、キャッチコピーは下手(?)。
配置図、いわゆる「成城学園」の一角にある。
2年ほど前だろうか、成城学園で集合住宅のコンペがあり、登録して現地を見てからしばらくプラン検討をしていたが、実際の仕事が忙しくなって途中で止めた。コンペの審査員は山本理顕氏、勝者は妹島和世氏だった。その後すっかり忘れていたが、先日大きなチラシが新聞折込で入ってきた。
妹島和世氏にしては珍しくレンガ調のタイルの外壁だったので、すぐには気づかなかったが、チラシを開いてみてあの特徴的な敷地形状が眼に飛び込んできた。
一番の問題は建築基準法の「一敷地一建物」と言う規定と、「共同住宅」の避難規定だった。妹島和世氏の案を見たときどうやってクリアーしたか疑問だったが、恐らく地下が構造的に何らかの形でつながっていて、一見別棟に見えるが全体が一つの建物と言うことになるのだろう。これは良く使う手で、超高層棟と低層棟を「一建物」として計画する手法と同じなのだろう(地下全体の図面を見ていないのでなんともいえないが)。
「共同住宅の避難」については、「共用部分」が無いようなので恐らく「長屋」扱いで、都条例の避難規定をクリアーしたのではないかと思われる。
まあ、法規制は2次的なものだろうが、コンペの計画を練っていて一番難しかったのはこの点だったと記憶している。
この「キューブ」が点在する形の発想は、「SANNA」の「マイ・ブーム」?
それにしても1億5千万円台が最多販売価格帯、って誰が買うのかな?それもかなりの部分が「地下生活」的なプランニングになっている。普通の生活者には買えないものだろうと思うが、今と言う時代は億単位のマンションが、あっという間に完売すると言う、ある意味狂った時代でもあるから、こういうプロジェクトが成り立つのだろう。
このところ活字離れがひどいので、少し本でも読もうかなと、移動中に磯崎新氏の「栖十二」をパラパラ読んでいる。その中でコルビュジェの「母の小さい家」について書いた文章がある。「緑の部屋」をめぐる一文に次のような記述があるが、チョッとこのチラシを見ていて、頭をよぎったので引用しておく。勿論、妹島和世氏とコルビュジェがどうのこうのと言うことではなく。
・・・。これに比較すると、パリの屋上庭園やサボワ邸のテラスは劇場的だ。介入し、とりこもうとしている緑なども、いかにも人工的にみえる。フォトジェニックで、メディア用につくられてはいるが、生活の気配はなかった。この時期のモダニズム・スノッブであった彼のクライアント達、生活なんかより、虚構されたメディア用の映像空間の只中にいる、と感じることで陶酔していたのでしょう。・・・。
このプロジェクトの紹介は、勿論販売しているところのサイトが詳しい⇒http://www.apex-sumai.com/landscape/index.html
[art] 二人展
展覧会のDM
フランクバウアー氏と冨田潤氏の二人展で、spaceTRY(http://www.spacetry.com/)での展覧会。spaceTRYについてはしばらく書いていなかった、と言うか、このところblogを書いているような状況ではないということもあるのだが。
「バウアー氏は、アルミニウム素材で照明器具を作る作家」のようだ。冨田潤氏は染色作家、と言うことのようだ。
■会場:白金のspaceTRY
■会期:2007年9月21日(金)〜10月6日(土)
AM11:00〜PM7:00 (最終日PM5:00終了)期間中は日、月休廊。(9月23日 (日)を除く)
[days] 秋草
小さめの花だが・・・。
■台風の後なので、作業を2時間ほど炎天下で行った。流石に2時間も日に照らされると、シャワーを浴びたようになる。現場には秋の草が小さな花をつけて茂っている。さしたることもしないまま、夏も終わり(それにしては暑いが)秋に差し掛かっている・・・。
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- Published:
- 9.8.07 / 11pm
- Category:
- 建築
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