INAX REPORT 180
[書籍]INAX REPORT 180
INAX REPORT 180表紙
特集1:鈴木禎次氏の設計・諸戸氏庭園本邸(主屋)洋室
他に大きな建築の設計をしているが、この和館に付属した小さな洋室がとても良いような・・・。
特集2:伊丹潤氏・作品は伊丹氏のホームページで
特集3 蒲郡プリンスホテルのインテリアの記事
蒲郡プリンスホテルのインテリア
特集記事ではないが連載記事の「建築家の往復書簡」も面白い。裏表紙が記事になっているのもちょっと変わっているかもしれない。この他に中村好文氏の連載も継続されている。
「INAX REPORT」http://inaxreport.info/については、以前からたびたび取り上げているが、179号から新しい企画が始まりこれもかなり面白い。168号http://udf.blog2.fc2.com/blog-entry-332.htmlで3つの特集で構成されるスタイルになったが、179号でもその構成は変わらず、「特集3」が大きく変わったと言うところだろうか。
「特集1」は「続・生き続ける建築」と言うことで、近代建築の古典、と言う言い方があるのかどうかは分からないが、近代建築を「様式主義」と「モダニズム」に分けるとすると(そう言う分け方自体がおかしい?)、「様式主義」的な建築を取り上げていると言う感じがするが、これが結構面白い。今回は「鈴木禎次」http://gold.ap.teacup.com/syumoku/62.htmlと言う名古屋を拠点にした建築家で、夏目漱石の義弟にあたる人物。小説家を志していたらしいが建築家になり、義兄である夏目漱石が建築家を志していたことがあると言う逸話も、寡聞にして知識はなかった。漱石の墓の設計はこの鈴木禎次が行っている。
岡崎等にいろいろ建物が残っているようで、「様式建築もなかなか良いものだ」と思わせる力のある建築かだと思う。
「特集2」は「続々モダニズムの軌跡」と言うことで、今回は伊丹潤氏http://www.junitami.com/。前号が伊東豊雄氏だったことを考えると、対極の建築家を持ってきたな、という印象を受ける。「建築は大地から生まれるものだ。」と言う一言にすべてが凝縮されているような・・・。
「特集3」は「ホスピタリティに見るデザイン」と言うことで、「蒲郡プリンスホテル」http://www.princehotels.co.jp/gamagori/。もともとは「蒲郡ホテル」として設立されたものをプリンスが買収したもの。外国人のリゾート用に作られた和洋折衷的なホテルの代表格と言えば、箱根の富士屋ホテルhttp://www.fujiyahotel.jp/、日光の金谷ホテルhttp://www.kanayahotel.co.jp/、それにこの蒲郡プリンスホテルと言うことになると思うが、いずれも一度は泊まってみる価値はあると思う(それぞれ1度しか泊まったことはないが)。
3つの特集以外に、裏表紙も使った「建築家の往復書簡 原広司−磯崎新」と言う連載が面白い。相変わらず原広司氏の話は難しいが、磯崎新氏の方は結構具体的で「分かりやすい」。建築界では論客として双壁の二人の「往復書簡」はなかなか興味の持てる「素材」かもしれない。
いずれにしろ現在のINAX REPORT」は実に充実している。このところ「TOTO通信」が一時の勢いがないだけに、「INAX REPORT」には大いに期待したいところだ。
[days] 合羽橋珈琲
合羽橋珈琲 なぜか石灯籠が有ったりする!
「合羽橋北」交差点の角にあり立地条件は良い。近々改装するらしいが2階がどうなっているかなど細かな点は分からない、以前は「soi」が入っていたらしいが。
かなりゆったりとアプローチを取っている。床は十和田石のような凝灰岩系の石で雰囲気も良い。突きあたって左側が入口。
部分的に古材が使われている(本文の合羽橋珈琲blogの写真参照)
トイレのレバーハンドル、このスタイルは最近あまり見かけないが、伊豆の池田20世紀美術館がそうだったような?
ショップカードのセンスも良いが、ロゴマークの意味するところは聞きそこなった。
コーヒーと柚のレアチーズケーキ、セットで950円と美味しくてコストパフォーマンスが良い、お薦めの一品。
家具骨董を扱う(それ以外の小物も扱っているが)「soi」のショップカード。
「soi」のファサード、合羽橋珈琲のすぐ近くにある(道具街の通りに面している)。
入口を入るとすぐオフィスに上る階段があり、その部分を見上げると2階の小屋組みが良く分かる。
麻布十番にある「cafe life cafe」の2階部分も小屋を露しにしたデザインでなかなか良い(「ぐるなび」より)
フロントサッシに書かれた案内図。
■以前、極々々近しい知人からショップカードをもらっていて、一度行ってみたいと思っていた「合羽橋珈琲」http://blog.37sumai.com/essay_blog/oikawa/2005/06/041.htmlにとうとう行ってきた。今日は仕事で浅草田原町に出かけ、その帰りに合羽橋道具街に回った。合羽橋道具街自体はかなり特別な街なのではと言う思い込みが有ったので、まあこんなものかなあ、と言うところだが、「合羽橋珈琲」は予想していたよりはるかに規模も大きく、いわゆる「洗練された」印象のcaféだった。インテリアは古材を「うまく使った」感じで、特にカウンター背後の壁のボリューム感はかなりなもの。インテリア全体は、縦羽目板を焦げ茶に塗ったものと漆喰と思われる壁、それに床はモルタルで天井は禁煙部分は壁と同じ羽目板と言った要素で構成されているが、そこに「古材」を組み合わせて個性を打ち出すと言うところか、なかなか良く出来ている(内部の雰囲気は上記のblogの写真が良く撮れている)。家具も良い、ジョージ中島http://online.sakurashop.co.jp/default.php/manufacturers_id/2/profile_flag/1氏風?よく分からないが雰囲気はそんな感じだが、コスト的には無理だろうし、素材やDETAILもやはり違うか・・・、やはり違うナ、かなり違う!でも全体の雰囲気は十分質を保っていると思う。アプローチも空間をしっかり取っているし、アプローチの床は「十和田石」のようだ。
帰りに、以前、合羽橋珈琲の2階に入っていた「soi松が谷」http://www.soi-s.jp/と言う骨董と家具のお店に寄ってみた。古い木造店舗を改修したようで、1階から見上げると2階の事務所部分は、天井を撤去して杉の小幅板と思われる野地板を塗装した小屋裏が見えていた。このスタイルは結構見かける(麻布十番の「café life café」http://www.cafe-life.jp/index.html、目黒の東山にある「higashiya」http://www.higashiya.com/top.htmlなどが有名どころか)、リフォームで一度このようなスタイルを試みてみたいものだが、今のところそのチャンスはまだない。「soi」では少しだけ買い物をした、小さな家具の骨董で良いものが有ったが今回は諦めて帰宅!
[画像連載] 和蘭近代住宅-14
29頁 設計メイエル氏(プラリカム)
今日は写真は1頁分のみ。解説もなし!
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- Published:
- 11.7.09 / 8am
- Category:
- 書籍・雑誌
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