最近の家具の傾向1951年
[design][書籍]元祖ラビットチェアー?
ラビットかどうかは?古い新建築を見ていたら吉村順三氏のイスの記事があった。1951年8月号で、三越で行われた家具の展覧会の記事のようだ。見開きで左側に吉村順三氏、右の頁に剣持勇氏の家具が紹介されている。座面のクッションがいかにも戦後間もない、と言ったイメージを醸しだしているが、愛くるしいイメージを持っている。記事の一部を紹介しておく。
建築家の吉村氏の圓形の椅子は實に魅力のある作品だった。しおじの生地と黄色の布地の背と座。形と色が静止したバランスは鮮やかに遊びを超えて實在感を把えている。同時にセットされた鐡の脚のついたテーブルとキャンバスの椅子は、一つは脚の最小限の細さを實驗し、一方は昨年のアームチェア(12月号)の行き方の形態的な變化を追求しようとしたものといえようが、圓椅子のもつ新鮮な魅力は感じられない。
この様な吉村氏の手工藝的な手法で形態と機能の純粹さを追求し發見して行く方向は、家具が失ってはならぬ魅力というものゝ意味をはつきりと摘出しているといえよう。
かなり好意的な論評かとも思える。円形の椅子ならすでに数限りなくあったであろうから、「耳」が衝撃的だったのではないだろうか。
SANNAのラビットチェアーhttp://www.nextmaruni.com/design/gallery/06.htmlより座りやすそうだし、中村好文氏http://www.itoito.jp/Exhibitions/2002/02Lemmy.htmlのものよりチャーミング(脚のデザインがよいように思える)かもしれない。
SANNAのラビットチェアー(ネクストマルニ)
SANNAのラビットチェアー:六本木ヒルズ・イッセイミヤケ
中村好文氏の椅子
■ラビットと言えば「うさぎ」ということで、新建築1950年4月に清家清の「うさぎ幼稚園」と言うのがあった。大谷石のエントランスにボールト屋根、外壁は「南京下見張桃色ペイント仕上げ」。構造用の野地板は松の小幅板程度の板を45度に三層重ね張りしてある。「戦争中海軍で使っていたW工法というのがあったが、その工法に準じ・・・。」まだ戦争の影を引きずっていた時代である。矩計図が載っているが「なるほど!」と感心してしまう。
先日開催された「清家清展」にこの「うさぎ幼稚園」展示されていただろうか?建築学会の会場は見ていないので分からないが、松下電工のミュージアムにはなかったような気もするが?
うさぎ幼稚園:西面−東京・洗足−
(記事画像⇒http://udf.jugem.cc/?day=20051025)
−−−再掲−−−
■11月19日見学会:時を経て輝きつづける 建築の記憶
JIAの建築見学会:大谷石の資料館と大谷石の教会それに町家を見学するが、松が峰教会は日大名誉教授の山口廣先生にご案内いただく。
見学会案内⇒http://udf.jugem.cc/?day=20051023
日本建築家協会関東甲信越支部(建築交流部会告知参照)⇒http://www.jia-kanto.org/members/
[Days]T氏宅へ
■午前中、グルービジョンズのスクリーンセイバーをインストールしたりして過ごす。午後から自転車で世田谷代田のT氏宅へ。S林業で建てると言う住宅の図面を見せてもらう(と言うよりチェック?)、ウーム!
JIAの展示会場の引き払いの日にちを勘違いして、展示用の段ボールを入手しそこなった・・・まずい!
夜遅くようやく昨年の見学会の参加者にお知らせを出せる状態になったが、とりあえずmailのみとする、明日はFAXで周知する予定。
最近、日程の見落としや間違いが多くなっているので何か手を打たないとまずいが・・・。
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- Published:
- 10.25.05 / 7pm
- Category:
- design
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