Wrought iron よしよ工房
[design] Wrought iron よしよ工房
フランスのゲート(写真:よしよ工房HPより)
Wrought iron(ロートアイアン)と言っても何のことだか分かりにくいが、「鍛鉄の手工芸品」と言ったところだろうか。
初めて本格的に鍛鉄を採用したのは、10年ほど前に「さいたま新都心http://www.pref.saitama.lg.jp/A10/BK00/sintosin/」の郵政庁舎の設計を担当した時だった。
外構のデザインで手摺を多く使わなければならなかったが、アルミはどうしても使いたくなかったが、鉄を使った場合、錆びの問題が大きな障害となる。それまでも出来るだけアルミを避けて、「角鋼」か「平鋼(フラットバー)」を使っていた。
「角鋼」や「平鋼」でも良いのだが、それではやや物足りないところもあり、「鍛鉄」を使うことにしたのが最初だった。
その時、デザイン面や「鍛鉄」についてアドバイスを受けたのが「よしよ工房」で、この業種では国内では屈指の会社だと思う。
そもそも「鍛鉄」が何か?と言うこともあるが・・・。鍛冶屋を思い浮かべれば、そのものずばりと言った感じのもので、鉄を叩いて鍛える鉄、すなわち鍛鉄。
「よしよ工房」の京都工場には「鍛冶屋」さんの工場(こうば)があり、そこで加工しているところを見せてもらったが、なかなか面白い。流石に「ハンマートーン」は電動のハンマーで加工していたが、その「電動ハンマー」でさえも文化財的な代物だった。この「鍛冶屋」さんの工場の様子は「よしよ工房」のホームページに詳しく載っている⇒http://wroughtiron.homepage.jp/
ロートアイアン(Wrought Iron)は本来ヨーロッパの文化として発展して来たものです。 鍛鉄、練鉄と訳されていますが、今日の工業化の時代以前にあっては、鉄の製品はすべて手仕事による鍛造によって形が造られてきました。 こうした時代、生活の道具や武器は勿論のこと、すでにヨーロッパでは建築の分野においても手工芸鍛造による装飾エレメントが発達したのです。
今日では鉄の加工技術は格段に進化し、その殆どが工業製品です。 しかしヨーロッパで発展した鉄の装飾デザインの価値観は、その後もヨーロッパ文明の伝播と共に世界的に広がり、現代においてもロートアイアンとして受け継がれているのです。 ロートアイアンは伝統的なヨーロッパの手工芸鍛鉄によるデザインの表現です。
実は、「さいたま新都心」の郵政庁舎の建築には沢山の「幻のデザイン」がある。その一つが極めて装飾的なロートアイアンのフロントサッシュだった。エントランス周りは事情があってデザインが発注時と一変している。この辺りはまた何かの機会に、設計変更で消え去ったデザインを含めて、書いてみたいと思っている。
何もかもが工業生産品として形を現わす現代建築の中で、この手工芸的素材を「装飾的に見せずに」使ってみたい物だが、また逆に、思い切って装飾的な要素としても使ってみたい気がする。
[Days]散華
■義父の法要があった。その法要の中で使われる「お経」に「散華」と言うものがある、内容はよく分からないので、下記のHPの説明を参考に。
その中で「三度散華するよう申し合わされている。」と言うように、三度「華」と見立てられた紙で作られた「蓮の花びら」が僧侶の手によって撒かれる。花びらの絵の裏には極彩色の絵が描かれていて、日本の華麗な文化の一面が垣間見られる。
お寺さんでの法要は、お焼香の時に畳みに座ってするわけだが、その時の立ち居振る舞い、特に立ち上がるときに、茶道のお稽古が役に立つ。
やはり日本人たるもの、それなりの立ち居振る舞いの作法程度は身に付けておきたいもの。立ち上がり方はごく簡単なので紹介しておくと、まず正座した状態から踵を立てその上に座ったような姿勢をとり、右足の膝を立てる、そしてそのまま立ち上がりながら左足を右足にそろえる。
これだけのことだが、実に合理的に出来ていて、見て美しくかつ楽に立ち上がることが出来る、手を畳みについて「よっこらしょ!」は綺麗ではない。年齢を重ねればこそ「美しく」生きたいもの・・・。
Shomyo⇒http://sound.jp/tengaku/Shichseikai/Shomyo.html
散華(さんげ)
仏を道場に迎え、香を焚き華を散らして供養するときに唱える曲で、上中下の三段から成る。上段は『金剛頂経』による「願我在道場 香華供養仏」(我れ道場に在って仏に香華を供養せん)の敬白段であり、下段は『法華経』による「願以此功徳 普及於一切 我等与衆生 皆共成仏道」(讃仏の功徳が遍く一切に及び、全ての生きとし生けるもの全てが仏道を成就できるように)との回向段である。中段は、本尊の徳を讃える段であるから、釈迦・弥陀・薬師など本尊により異なる文が誦せられる。通常は時間的制約から上段のみを唱える極略法を用い、それにも冒頭部分を散華師が独唱し、あとを全員で斉唱する同音散華と呼ばれる方法と、途中で輪唱形式となる次第散華という唱法もある。散華には、華籠[けこ](金属製や竹製の華皿)に持った散華(生花や紙製の蓮弁)を撒くのであるが、どこで撒くかは各宗派で異なっている。現在、浄土宗では「供養」の供の字で三度散華するよう申し合わされている。
[Days]SEA RANCH CONDOMINIUM
テレビ東京12chの「美の巨人たち」でチャールズムーアの放送をすることは、このところ頻繁に書いてきたが、今日第1回目の放送があった。この番組で2週にわたって同じ人物を放送するのは、珍しいのではないだろうか、次週も楽しみ。
それにしてもこの番組の演出過剰さには毎回辟易する。ヘンな「狂言回し」が必ずでてくる。今日は「兎」と「DJ」、まあ、かける曲が懐かしかったりするので許せるか、と言ったところ。
ローレンス・ハルプリンが1年にわたってシーランチの自然を観察していたと言うことは、不勉強にして知らなかった。ローレンス・ハルプリンと言えば、大手町の三井物産ビルの前庭のデザインで、日本でも知る人ぞ知る、と言うか、普通の建築家なら誰でも知っている(はず)、ランドスケープデザインの大家だが、シーランチとの関係は余り知られていないのではないだろうか。
ディベロッパーにもこんな姿勢で自然との共生を目指す人がいると言う事に少し驚いた。日本の開発業者「3M」にこのような姿勢が僅かでもあれば、東京はこんなことにはならなかったであろうに、とも思うが・・・、所詮「資本が人を選ぶ」と言うことでいたし方のないところか?そうともいえないと思うが・・・。
期待した石井和紘氏の解説は少しだけだったが、次回はどうなんだろう?
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- Published:
- 11.12.05 / 11pm
- Category:
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