田中一光ポスター1980-2002

*[design]田中一光ポスター1980-2002

  

  

 

画像説明 フルサイズ2枚 展覧会DM  上段 ・田中一光氏著作 ・同左 ・「数寄屋」外箱  中段 ・中箱 ・題字:安田靫彦 ・目次 下段 「数寄屋」から ・大徳寺孤篷庵忘筌 ・岡山後楽園 流亭

新年最初のblogは、ギンザ・グラフィック・ギャラリー(ggg)で開催されるグラフィックデザイナー田中一光氏の没後10周年記念企画展。田中一光氏については、日本のグラフィックデザインの草分け的存在で、特に戦後のデザイン界をけん引する存在であったことは、良く知られている。戦争を経たデザイナーの知的良心の象徴的存在であるともいえるかもしれない。そのあたりは、「デザインの周辺http://www.book-komiyama.co.jp/booklist_detail.php?item_id=27997を参照されたい。デザイナーとしては、この本のほかにも著作が多い方かもしれない。

我が家にも何冊か著作があるが、建築に関連したところでは、装丁と言うことになるが、伊藤ていじ氏と二川幸夫氏との共著「数寄屋」がある。これは以前一度取り上げたことがあるのでそちらを見てもらえればと⇒http://udf-tokyo.com/weblog/?p=135

また、1975年から2002年に亡くなるまで、無印良品のチーフアドバイザーを務め、店舗、商品デザインのスタイルに大きな影響を与えたデザイナーでもある。

gggのサイトから展覧会紹介の文章を引用しておく。

日本グラフィックデザイン界の巨星、田中一光氏の逝去から10年目となる2012年。ギンザ・グラフィック・ギャラリーでは氏の没後10年の節目を飾る「DNPグラフィックデザイン・アーカイブ収蔵品展IV 田中一光ポスター1980-2002」を開催いたします。
2008年に設立された田中一光アーカイブから、「田中一光ポスター1953-1979」と題して回顧展第一弾を2010年に開催。初期から中期に残したポスター161点を厳選しての展観でした。
それに次ぐ第二弾となる本展では、1980年から亡くなる2002年までの後半期代表作約150点をご紹介します。田中氏の業績の中でも特記されるのがポスター作家としての歩みですが、とくに脂の乗り切った熟達時代であるこの後半期は、世界屈指のポスター作家としての評価を名実ともにゆるぎないものとしました。
「Nihon Buyo」をはじめとする優品が多数含まれる本展。みずみずしい感性を終生失わず、旺盛な活動をまっとうした軌跡が明らかになる、不世出の創造者の尽きせぬ魅力との新たな出会いの場になることでしょう。

 

■会場:銀座グラフィックギャラリーggg   http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/

■会期:2012 年1月13日(金)~2012年2月25日(土) 日曜・祝日休館

■時間: 11:00~19:00 (土曜日17:00まd)

■入場無料

*[原発+再生可能エネルギー]  暮らし再耕 -脱原発へできること-

画像説明 東京新聞記事(2012.01.01) 大きめのデータにしたがやはり読めないかも?

昨年末、野田首相は原発事故の収束宣言と言う、訳の分からない「宣言」を行ったが、その無責任さはあきれ返るばかりである、が、一度このようなことを公言すると、経済界やマスコミなどは、あたかも原発事故など無かったような顔をして、原発再稼働を煽り、多くの国民は「無関心」にその流れに流されていく、と言うのが今までの日本人の一般的な姿だったように思うが、今回の原発事故はそううまくいくのだろうか。

今年最初のこの項目で取り上げるのは、東京新聞の元旦の記事で「暮らし再耕」というもの。サブタイトルにあるように、「脱原発へできること」と言うことで、全原発停止を想定した電力事情について、検証している。基本的には、全原発停止状態でも何とかなるという結論になっている。もちろん節電や、電力補完などクリアーしなければならない問題はあるが、決して不可能なものではないことが良く分かる記事になっている。

中でもちょっと驚いたのが、「全世帯が電球1個をLEDに交換すると」全国で1日当たり約1280万kWhの節電になるという計算。本当かなあと思って計算してみたら確かにそうなる。ただし、この数値と電力供給力との関係は分かりにくい。計算上5時間を使用時間としているので、1時間当たりにすると250万kWとなるので、大体原発2基分と言うことになるのだろうか。LED電球1個で原発2基分と言うのもすごい話だが、理解の仕方が間違い?かな。

今年は「当然」電力業界は石油や天然ガスの値上がりを口実に、原発の再稼働を一斉に主張し始めるだろうが、ここは多少頑張って燃料の確保をして、メタンハイドレートhttp://udf-tokyo.com/weblog/?p=760の早急な採掘、再生可能エネルギーの周辺環境の整備などを集中的に行えば、節電でしのいで未来への憂いを払しょくするチャンスだ。

昨年、テレビでめずらしく山本太郎氏が出演していて、最後に森永卓郎氏との討論があったが、森永氏の主張は経済からら良く聞かれるものだった。いわく、「電力が不足すれば日本から企業がいなくなる」、すると「仕事がなくなり失業者など自殺者が増える」、だから、「安全対策を十分取り、原発を寿命が来るまで稼働させるべき」と言うもの。だが、日本の2次産業の空洞化は今に始まったことではないし、自殺者が3万人を超えてから久しいが、政府も経済界も何も手を打つことはなく、利益追求のために日本から海外に拠点を移し続けている。ここに至って、「原発を稼働させなければ、産業の空洞化が進み、自殺者が増える」などと言う主張は、「盗人猛々しい」と言うものである。

少しでも、未来への不安を減らすために、今年は一層「暮らし再耕」を強めなければならない。そのことによって、新たな産業も生まれ、より安定的な社会を築くこともできるはずだと思う。

*[days] 一陽来復

   

   

画像説明 最上段 ニス原紙カット(原紙が古くシルク台紙に張り付けるのに難儀) 中段 左2枚はシルク印刷 青海波(パソコン)の背景のものは金の印刷が見えにくい 右2枚はパソコンからプリント 下段 ・今年の門松は「松ぼっくり」付き ・udfにも一応小さなお正月飾り ・古いお屠蘇道具一式 ・室内のお正月の花

■多くの犠牲者が出た昨年の震災、今も続く被災者の苦しみや悲しみを思えば、今年の年賀状には、「おめでとう」とはなかなか書きにくい。多くの人が考えたように「一陽来復」を採用した。goo辞典によると「冬が終わり春が来ること。新年が来ること。また、悪いことが続いた後で幸運に向かうこと。陰の気がきわまって陽の気にかえる意から。」(岩波の広辞苑もほぼ同じ)とある。出典は「易経」。図はNO NUKES MORE HEARTS http://nonukesmorehearts.org/のデザイナーによる龍のイラストhttp://udf-tokyo.com/weblog/?p=1552を、承諾をもらい使わせていただいた。基本は赤と青の2パターンで、50枚ほどシルクスクリーンのものを作り、その内10数枚は青海波を背景に使った。もっとも、はがき大のシルクにするのは難しいデザインで、ニス原紙をカットするのに若干手を焼いた。シルクスクリーンは残念ながら良い出来とは言えないが、昨年からシルク印刷に復帰するという思いは実行した。ホルベインの金のインクが残り少ないので、渋谷のウエマツの人に聞いたように、次回は、金属(真鍮)粉と溶剤を使った自前のインクを作る必要があるかもしれない。

■今年は設計の仕事も頑張らないと、30年近く払い続けた共済年金の支給額が、予定していたより一桁低かったので、手足と頭が動くうちは働き続けることになりそうだ。他に、1級建築士と2級建築士の講師をすることになっているが、これは半ばボランティア的な要素もある。来年度の短大の講師は今のところ未定。他にも毎年なんとなく仕事は入ってくるので、どんな仕事もこなせるように、まず体力をつけておかないと。

■と言うことで、今年も、仕事+脱原発+温泉+JIA+ギャラリー巡り 三昧!

■皆様もまずは健康第一で良い年をお過ごしください!


About this entry