NAGI NODA
*[design]野田凪 展
NAGI NODA
新橋に近い銀座のG8での展覧会。野田凪氏については何も知識は無かったが、YUKI(http://www.yukiweb.net/)のセンチメンタル・ジャーニーのアートディレクターとのこと、YUKIのクローンが並んでいるようで、不思議な感じのPVだと言う記憶がある。34歳の若さで亡くなっている、ホームページはまだ生きているhttp://www.naginoda.com/。人生の終わりが早すぎるのは誰にせよ哀しい。どんな育ち方をしたのか、これも現在はなくなってしまっているDAZED&Exciteで少し知ることができるhttp://dazed.excite.co.jp/dazed_people/noda_nagi_in.dcg。G8のホームページと、チラシに載っている、サン・アドの安藤隆氏の文章が良いので引用しておく。
野田 凪だったらどうするだろう
彼女が亡くなったのは、2008年9月7日だった。その日は日曜だった。日曜と聞いたとき、なぜか彼女の死をとても孤独に感じ黙ったことを覚えている。あれからもう3年がたつ。
アーチスト気質の野田 凪が、会社の仕事として広告をやることになったとき、広告ができるかなあと、わたしを含め、まわりの人間は疑った。広告はアートじゃないからさあなどと、したり顔して言った。ところが凡庸な想像力を笑うように、彼女はできた。広告がうまかった。アートと広告を摺り合わせるという苦労も見せず、何かを取引みたいに譲歩してという痕跡もなく、やすやすと広告表現にすることができた。天才たちは、困難な問題の、最大の難関どころを、ポンと、またはパッと、という仕方で乗り越えるのだという。長嶋茂雄も、アインシュタインも。野田凪もそのような秘密のやり方を使ったのだろうか。
天空の野田 凪の展覧会をやります。大震災のあと、鏡はくるりと裏返ってしまった。わたしたちに映っているのはなんの景色だろう。野田 凪だったらどうしただろうと思う。それを彼女に聞いてみるための展覧会です。
(サン・アド 安藤 隆)(udf注:改行位置は原文と異なっている)
■会場:クリエーションギャラリーG8 http://rcc.recruit.co.jp/g8/
■会期: 2011 年10月18 日(火)-11月18 日(金)
■時間:11:00~19:00(日曜・祝日休館)
■入場無料
*[脱原発+再生可能エネルギー] ベストミックス【火力+再生エネ】
ベストミックス(電源の最適な組み合わせ)と言えば、使う側にとって、つまり国民にとってのベストミックスと誰しも思う、はずだが、政府の考えているベストミックスは違うようだ。政府と電気事業連合会にとって最も都合の良いものが「ベストミックス」、つまり原発再稼動の道を開くためのエネルギー選択は何かと言うことらしい。政府が来春までにまとめると言う「ベストミックス」は、原発と何を組み合わせるか、と言うことになる。東京新聞の記事によれば、政府のベストミックス論は「いずれ再生可能エネルギーにシフトしていかなくてはならないが、すぐに、とはいかない。それまで原子力を基本電源に火力、水力を組み合わせていくのが現実的」と言う考え方のことだ、と、円居日大教授は述べている。(2011年9月29日付 東京新聞:チョッと前の記事だが)
よく聞く意見として、今すぐ原発を止めるのは無理だし、再生可能エネルギーの開発にはまだまだ時間がかかるから、当面原発中心に考えざるを得ない、というものがある。確かに、再生可能エネルギーの大規模な実用化はまだまだ難しい面もあるだろうが、安全性・コスト・環境と考えていくと、天然ガスなどを使った火力発電が非常に有力であることは間違いない。日本の経済水域内には、現在の消費量にして100年分の天然ガス「メタンハイドレートhttp://udf-tokyo.com/weblog/?p=760」が埋蔵されていると言う調査結果もある。原発は安全でクリーンでコストが安い、と言ううたい文句で推進されてきたが、安全でないことは十分すぎるほどわかった、クリーンでないことも、この除染の難しさから、汚染のひどさがわかっている。コストはと言えば、政府や電力会社の数字がいかに怪しげなものか、この東京新聞の記事にも明確に書かれている。大体原発の稼働率が78%はもう夢の話しだし、火力の稼働率が41%と言うのもおかしな話で、80%であれば原子力より安価と言うことになる。原発を軸にした「暫定的」「ベストミックス」が、外堀の冷める頃には何食わぬ顔で居続けることになるのでは困るのだ。藤波心氏だったか、日本人は原子炉が冷めるより早く醒めてしまう、と言うようなことをいっていたが、政府も電力会社もきっとそう思っているのだろう、だが今回は違うのではないかと思うし、違ってほしいものだ!
*[days] 耐震性
■一昨日、田中三彦氏の講演会を聴きに行った。田中三彦氏と言えば、一貫して原発の危険性を訴えてきた原発の設計技術者である。今回の福島原発の惨事は、政府も東電も「津波」と「外部電源の喪失」と言う点に絞っている。「地震」による原子炉の損傷については全く触れていない、と言うよりは、そのことを否定することに躍起になっている。「地震」による損傷があれば、原子炉の安全基準そのものが見直しになるため、原発を停止させなければならない事態を、なんとしても避けようとしているためであることは、明白である。しかし、政府のすべきことは国民の安全を守ることであり、電力会社の利益を守ることではないはずだが、そうなっていないのが、哀しいかな日本政府の現状と言うことになる。田中氏は今回のメルトダウンに至る大事故の原因は、少なからず、地震による原子炉のさまざまな部分の損傷にあると見ている。今回の地震では予想ほど大きな加速度は加わらなかったようだが、問題はその長さと繰り替えしの多さであると指摘しているが、全くそのとおりではないかと思う。ドカンと一発で壊されなかったとしても、ユサユサとしつっこく揺らされれば、以下に丈夫に設計してあっても、配管など弱い部分が壊れないと考える方が不自然だ。
電力会社の今回の地震に対する原子炉のシュミレーションは、肝心な部分の想定が納得できないとして、バブコック日立の元原発設計者田中氏、東芝の元原発設計者後藤政志氏、同じく渡辺敦雄氏(原子炉設計の「名人」と言われていたらしい)の3名による独自のシュミレーション結果を、今月26日に議員会館で記者会見で発表するとのこと。一般大手新聞社やテレビ局はどうするのかわからないが、ネットでは放映されるとのこと。(写真は、講演会で配布された「エコノミスト 臨時増刊7/11号 抜き刷り)
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- Published:
- 10.19.11 / 10am
- Category:
- design
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