磯崎新の都庁案

今日(2012.11.28)の東京新聞の30面磯崎新氏の都庁コンペ案が取り上げられている。都知事選が近いと言うこともあるのだろうが、磯崎新氏の案のコンセプトが「(公共のための)タウンホール」と言うものだったことと、官邸前に集まる市民の姿が重なることが有るのでは、と考えるのは「考えすぎ」だろうか?まあ、東京新聞なのでそのようなこともあっていいかもしれない。

磯崎新氏は3.11直後、メガフロートに霞が関官庁街と国会議事堂を乗せて、メルトダウンした福島第一原発の前の海に浮かべると言う動画を発表している。https://www.youtube.com/watch?v=zdecvEvowc8

もう一つは、今後話題にしていかなければならない問題として、東京国立競技場のコンペが有る。よく知られているように(?)、コンペの審査委員長は、石原慎太郎前知事が「東京オリンピック」招致の施設計画のために、大阪から呼び寄せた(それ以前の小泉内閣にも媚を売っていたようだが)安藤忠雄氏である。この時、国内対立候補として北九州市のオリンピック招致関連施設のデザインを担当したのが磯崎新氏であることも、その世界ではよく知られている(石山修武氏も北九州市に協力していた)。

東京国立競技場のコンペはザハ・ハディッド氏の案で決まったようだが、これは東京に住む者、それにすぐ横の都立青山高校の卒業生としては、とんでもない結果である。あんなものを代々木の森に造ったら世界の笑い物と言うか、いような異物が代々木を席巻することになってしまう。大体このコンペの11作品以外の応募作品をまったく目にしていないが、一体どうなっているのか。東京の中枢に建つ巨大建築であるのだから、都民の声が届かなくてどうするのか。国交省と安藤忠雄氏の密室審査で決めて良いものか、きわめて大きな問題と言える。これについては今後詳しく取り上げる必要が有ると思っているが、当面は、衆議院選挙と都知事選挙が緊急課題と言うことになるのだろう。

   

国立競技場コンペ 作品抜粋 ザハ・ハディッド SANA+日建 DORELL.GHOTMEH.TANE 伊東豊雄

 


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